正しく品のある文章を書くために押さえたい基本のポイント3つ
社会人になる前に、正しく品のある文章を書けるようになっておきたいと思っている人は多いのではないでしょうか。
品のある文章を書けるようにしておくことは、一人前の社会人だと認められるための第一歩です。
慎み深く品のある文章の書き方は、1度身につければ一生あなたの役に立ちます。
これから紹介する基本のポイントを押さえて、正しく品のある文章を書けるようになりましょう。
「~たいと思う」ではなく率直な表現で誠実な文章にする
「~たいと思います」は、「~たい」と「~と思います」の両方が自分の思いを伝える意味を持っているので、二重表現になります。
二重表現になるだけでなく、「~たいと思う」を使うと自信のない文章に見えます。
文末を率直な表現にして、自信のある文章を書きましょう。
「~たいと思う」を使った例は、以下のとおりです。
心よりお詫びしたいと思います。
例文はふわっとしていて、本当に謝る気があるのか疑わしいです。
文中の「~たいと思う」を率直な表現に変えると、以下のような文章になります。
心よりお詫びいたします。
心よりお詫び申し上げます。
このような文章の方が、謝る意志が伝わるので誠実さが感じられます。
誠実な文章を書くには、文末を率直な表現にすることが大切です。
尊敬語と謙譲語を使いこなしてマナーがある文章にする
尊敬語や謙譲語にはルールがあるので、手当たり次第に丁寧な言い回しをすればよいわけではありません。
ルールを知らず正しくない尊敬語や謙譲語を使うと、常識がないと判断されてしまいます。
正しい尊敬語と謙譲語をマスターして、品のある文章を書きましょう。
以下の文章は、尊敬語の使い方が間違っている例です。
部長はお食べになられますか?
例文は二重敬語になっているので、正しい尊敬語の使い方ではありません。
「食べる」の尊敬語は、以下の3つです。
・お食べになる
・食べられる
・召し上がる
例文を正しく直すと、以下のような文章になります。
部長はお食べになりますか?
文章を書いたあと「お~」「ご~」と助動詞「れる・られる」を同時に使っていないか確認すると、二重敬語に気づけます。
謙譲語とは、自らを謙遜する表現で相手に敬意を表す言葉です。
以下に、謙譲語の使い方が間違っている例をあげます。
部長が拝見した書類を、私も拝見しました。
「拝見する」は謙譲語なので、目上の人がする行動に対して使うのは間違いです。
例文を正しく直すと、以下のような文章になります。
部長がご覧になった書類を、私も拝見いたしました。
尊敬語と謙譲語がめちゃくちゃな文章にならないように、気をつけましょう。
つなぎ言葉を取り除いて整理された文章にする
文章の中で、なんとなく丁寧な気がして意味のないつなぎ言葉を使う場合があります。
意味のないつなぎ言葉は文法上正しくないことが多く、文章全体がくだけた印象になります。
整理された品のある文章を書くには、つなぎ言葉を避けるのが望ましいです。
以下に、つなぎ言葉を使った文章の例を2つ挙げます。
書類のほうをご覧ください。
私は基本的に賛成です。
つなぎ言葉を使うと、文章全体に締まりがなくなります。
例文のつなぎ言葉を取り除くと、以下のような文章になります。
書類をご覧ください。
私は賛成です。
意味のないつなぎ言葉は避けて、正しく整理された文章にしましょう。
正しく品のある文章が書けるようになると、優秀に見られるだけでなく自信を持つことができます。
社会人としての第一歩を踏み出したあなたが、これから活躍することを祈っています。