最後まで読んでもらえるかどうかは書き手の心遣い次第
自分が書いた文章を、最後まで読んでもらえなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。
読み手に対しての心遣いが欠けている文章は、読んでいる途中で断念されてしまい、最後まで読んでもらえません。
内容は面白いのに、心遣いに欠ける文面が原因で最後まで読んでもらえなかったとしたら悲しいですよね。
自分が書いた文章を最後まで読んでもらえるように、この記事では読み手に対して心遣いができる文章を書くポイントをまとめました。
漢字とかなのバランスをとり読みやすい文面にする
英語はアルファベットのみ、中国語は漢字のみの文面です。
しかし我々日本人はアルファベットや漢字、ひらがな、カタカナと様々な表記を使い文章を作成します。
表記の使い分け次第で、読みづらい文章を読みやすい文章にできるのです。
以下の例文のように、漢字が多いと文面が黒っぽくなり、読み手に「この文章は難しい」という印象をあたえてしまいます。
十月三十一日は万聖節の前夜祭。
米国では、南瓜の提灯等を飾り、仮装した子供達が近所の家々からお菓子を貰う。
パッと見た瞬間、なんだか読みたくないと感じたのではないでしょうか。
読む気が削ぎ落とされないよう適度にひらがなやカタカナを混ぜると、以下のような文章になります。
10月31日はハロウィン。
アメリカでは、かぼちゃのちょうちんなどを飾り、仮装した子供たちが近所の家々からお菓子をもらう。
このように漢字とかなを上手に使い分けることで、読み手にとって入り込みやすく「読んでもらえる文章」になるのです。
和語を使ってやわらかく優しい印象にする
和語(やまとことば)とは、日本人になじみ深いいわゆる日本語を意味します。
対して漢語は、漢字の熟語なので大半が中国からの外来語です。
漢語を和語に変えることで、文章全体が優しくやわらかい印象になります。
例文を用いて説明すると、このようになります。
破局後の元恋人の往生際が悪くて困惑している。
この文の漢語を和語に変えると、以下のようになります。
別れたあとの元恋人のあきらめが悪くて困っている。
和語を使った文章のほうが、優しい印象になるのがわかりますよね。
字数を少なくしたい場合には漢語のほうが有利ですが、硬すぎる漢語は和語に変えると読みやすい文章になります。
カタカナ語の乱用で読み手を置いてけぼりにしない
難しいカタカナ語を使い、格好良い文章を書きたいと思う人もいるかもしれませんが、カタカナ語の乱用は読み手にとって不親切です。
その言葉を知らない読み手は戸惑い、途中で読むのを諦めてしまいます。
以下が、カタカナ語を乱用した文章の例です。
イノベーション化のプロジェクトについて社長からコンセンサスを得た。
この文章は言葉の意味を知らない人に全く伝わらず、意味がわかる人であっても鬱陶しく感じてしまうかもしれません。
例文のカタカナ語を日本語に直すと以下のような文章になります。
経営革新のための計画について社長から合意を得た。
こうすることで読み手に伝わりやすい親切な文章になりました。
最後まで読んでもらえる文章に必要なことは、読み手の負担を取り除くことです。
書き手の気持ち良さはあとに回し、まずはサービス精神をもって読み手に寄り添うことが大切です。
読み手に対して優しく、親切な文章で「最後まで読んでもらえる文章」を目指しましょう。